防災の日は、危機管理と業務可視化の重要性を再認識する絶好の機会です。
今回は、企業の危機管理能力を向上させるための考え方についてお伝えします。
毎年9月1日は防災の日。災害に対する備えや意識を高めることを目的とし、1923年に発生した関東大震災にちなんで制定されました。防災の日には、全国で防災訓練や啓発活動が行われ、個人や家庭、企業が災害に対する備えを確認したり、見直したりする機会となっています。
企業における危機管理で重要なことが、ズバリ、業務の可視化です。
業務可視化とは、企業の業務プロセスやリソースの流れを明確にし、把握することを指します。
災害時においては、業務の中断が迅速な対応や復旧の障害となるため、どのプロセスが重要で、どのリソースが必要かを事前に把握しておくことが不可欠です。
業務可視化により、災害発生時にどの業務が優先されるべきか、どの部門が影響を受けやすいかを予測できます。また、業務プロセスやリソースの流れが明確であれば、災害時に迅速に対応し、適切なリソース配分や代替手段を検討しやすくなります。さらに、業務の可視化は災害後の復旧計画の策定にも役立ち、企業の継続性を高めることができます。したがって、業務可視化は企業の災害対策において欠かせない要素と言えるでしょう。
では、実際にどのように業務可視化を進めたらよいのでしょうか?
今回は、災害時に備えた重要ポイントも含めてお伝えします。
まず、企業の全業務プロセスを洗い出し、主要な業務フローや情報の流れを書き出します。(とはいえ、一気にすべての業務プロセスを可視化するのは非常に時間と労力がかかりますので、可視化する業務の優先順位も検討しましょう。)
次に、業務プロセスごとに重要度を評価し、災害時にどのプロセスが特に重要かを特定します。この段階で、各プロセスの依存関係やリソースの使用状況も把握しておくことが大切です。
次に、リスク分析を行い、各業務プロセスが災害に対してどの程度脆弱かを評価します。
この情報を基に、リスクを軽減するための対策やバックアップ計画を策定しましょう。また、KAIZEN FARMなどの業務プロセスの可視化ツールを活用し、実際の業務運営に反映することで、災害発生時の迅速な対応を可能にします。
最後に、定期的な見直しと訓練を実施し、業務可視化の情報を最新の状態に保つとともに、スタッフ全員が対応手順を理解し実行できるようにします。可視化した業務プロセスは、いつでも、だれでも見られる場所・形で共有しておくことも非常に重要です。
これにより、災害時の混乱を最小限に抑え、スムーズな業務継続が実現できます。
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最近は、本当にいつ大きな地震が来てもおかしくない状況が続いています。
これからもきっとそうでしょう。
防災の日を機に、改めて防災に関する意識を高め、
いざという時に落ち着いて行動できるように備えておきましょう。
それでは今回はここまで。
次回もお楽しみに!